Graffiti of Dental Technology


Vol.15:窓あけに用いるバーの工夫と使用法

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はじめに
 レジン前装冠や陶材焼付冠の窓あけ法として、彫刻刀やワックス形成器、無圧形成器を用いる方法やバーを用いた方法が紹介されています。歯科技工研修科では作業能率を向上させるためにバーを用いた方法を採用するとともに、バーの形状にも工夫を凝らしています。
今回は、工夫したバーと、操作方法を紹介致します。

 

ワックス形成器を用いた方法
バーを用いた方法
パターンの変形や破損などを引き起こすこともあります。 粘性の高いワックスでは、切削粉が目詰りし、円滑な操作が出来ません。

 

そこでラウンドバーを改良しワックスも変えてみました。

形状を工夫した自家製の窓あけ用バーです。
いずれも、切削した粉がバーにからみ付かないように発熱を抑える設計です。

バーによる切削に適したワックスと自家製の窓あけ用バーを用いることで、多数歯の症例においても能率的な窓あけが出来ます。

 

歯科技工研修科では、べたつかず切削性の良いワックスを選択しています。


左・GEOクラシックオペーク
(Renfert社1820円)


右・THOWAX
(YETI DENTAL社3900円)

 

(作り方)
ラウンドバー(φ3.1mm)の刃10枚のうち8枚をカーボランダムポイントで削り取り左右対称に2枚を残します。さらに中央部をダイヤモンドポイントで貫通させます。

(用途)
ガイドグルーブを形成し前装部の概形を整えます。
バーの半分まで切削することで容易に1.5mmの前装スペースのガイドが得られます。孔があいているので空冷効果もあります。
(5000回転/分)

(作り方)
ラウンドバー(φ2.0mm)の刃8枚のうち4枚をカーボランダムポイントで削り取ります。

(用途)
ポンティック前装部の奥まった部分の削除に用います。
(5000回転/分)

(作り方)
ラウンドバー(φ2.0mm)をダイヤモンドポイントで刃一枚を残してスプーン状に形成します。

(用途)
フィニッシュラインの形成に用います。
(5000回転/分)

 

まとめ
 今回ご紹介した3種類の自家製窓あけバーは、スチールバーを改良して製作しました。代表的な用途を示しましたが、症例によっては1種類の自家製の窓あけ用バーで全ての窓あけ操作を行うことも可能です。
 用途や切削するワックスによって、スチールバーの大きさを選択し刃の形状を工夫することで目的により適した窓あけバーが得られると思いますのでお試しください。

参考文献
 御崎勝雄:溶解・吸引式による無圧ワックス形成器の考案(上).歯科技工,14(8):997~1004, 1986.
 田村勝美、森博史、妹尾輝明 編集:歯科技工卒後研修講座 7. セラモメタルブリッジ医歯薬出版, 東京, 1989, 36~46.
 御崎勝雄:CAテクニックによるワックスのカットバック合理化について.QDT,15(9):93~101, 1990.

 

Presented by Y.Ide(歯科技工研修科 井出 康時)


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