Graffiti of Dental Technology


Vol.13:マルチパットを使って個人トレーを作ろう

 個人トレーを製作する場合、印象材のスペースを確保するためのリリーフ材としてパラフィンワックスを用いることが一般的です。この方法ではワックス操作(リリーフ、流蝋)が手間となり個人トレーを製作するのに20分〜30分要します。

 今回、紹介するのは印象材のスペースの確保にマルチパット(技工用多目的シリコンパテ)を応用する術式です。製作時間が5〜10分短縮し作業の効率化に有益と思われます。

画像をクリックすると、少し大きめの画像を表示します。

 マルチパット 定価3500円

 ガラス板とトレーフォーマーを用いて厚みを約2@に整えます。

 あらかじめトレーレジンの分離のために模型を吸水させワセリンを塗布しておきます。その後、マルチパットを圧接します。

 余分なマルチパットは彫刻刀で切り取り、ストッパーを付与します。

 通法に従いトレーレジンを圧接します。モノマーが多すぎるとマルチパットがベタつきトレーとの分離が悪くなるので注意します。

 圧接後、水中に浸け重合の反応熱を抑制します。硬化後、簡単に撤去することができます。

圧接したマルチパットも模型から容易に撤去することが出来ます。
 完成した個人トレー。

 

 マルチパットは繰り返し使用することができる経済的な材料です。

 当技工室においても多くの歯科技工士が個人トレーの製作にマルチパットを用いて作業時間の短縮に効果を上げています。また、今回ご紹介した以外にも、人工歯の仮り排列や、印象のボクシングに用いると大変便利な材料です。

 ボクシングに用いたものでは、Vol.3 短時間・省労力で出来るボクシングと模型の取り外しについてで、邑田が紹介していますのでそちらも御覧になって下さい。

Presented by N.Kawamura(歯科技工研修科 河村 昇)


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